ドラムのセッティングでプレイが変わる。

 こんにちは、サブローです。
今回はドラムセットのセッティングについて説明します。
ドラムセットの各パーツの名称と役割については
『ドラムセット 各パーツの名称と役割』をご覧ください。
今回の内容に関しては中、上級者の方にも常に意識していただきたいと思います。

なぜセッティングが大事なのか?

なぜセッティングが
大事なのか?

 レッスンをしている時、一通りレッスンフレーズをレクチャーし、しばらく叩いて貰った後に「先生、どうやってもこのフレーズが叩けません」とか「左足がとても痛いです。。」と言われることがあります。

 習いに来ている人はドラム初心者の方がほとんど。
すぐに叩けなかったり、身体に変な力が入り部分的に痛みが生じたりする事はドラムを初めた頃にはよくあることです。

 ですが、実はセッティングを見直すだけで劇的に叩きやすくなったり、今まで悩んでいた身体的な違和感も嘘のように消える事があるのです。

「僕にはドラムのセンスが無いんだ。。」
「私にはドラムに必要な筋力が足りないのね。。」

と考える前に、中上級者の方も騙されたと思って、この機会にぜひ一度ドラムセットのセッティングを見直してみてください。

正しいセッティングとは?

正しいセッティング
とは?

プロドラマーの中でもセッティングは様々です。ジャンルや、自分が目指すプレイスタイルによっても変わってくるでしょう。なので「正しいセッティングとはなんなのか?」の問いに対しては、

“人によって適したセッティングは変わる”

というのが答えです。
「初心者の私にそんな事を言われてもどんなセッティングにしたら良いのかわからないよ!!」そんな声が今たしかに聞こえて来ました。

様々なセッティングがあるとしても標準的なセッティングというのがあります。これを基準に必要であれば高さや位置を調整して、自分だけのセッティングを見つけてください。

まずは標準的なセッティング

まずは標準的な
セッティング

スローン(いす)

一番大きなバスドラムを基準に考えていきます。
ドラムスローン(椅子)をバスドラムの前に置きます。
バスドラムの中心よりも少し左にずらして置きます。
そうする事により右足をキックペダルの上に置いた時に体がバスドラ側に向くのでドラムセット全体が叩きやすくなります。

良い例

スローンの端をバスドラムの中心線に合わせると体がバスドラムの方を向くのでドラムセット全体が叩きやすくなる。

悪い例

 スローンをバスドラムの中心線に近づけてしまうと体が左の方を向いてしまい、中心線より右側が叩きにくくなります。特にフロアタムが身体に近くなり過ぎるので、大きく体をひねる必要が出てくる為タム回しの時に無駄な動きが増えてしまいます。

スローンの高さ
スローンに座ってキックペダルに右足を置いた状態の時に、横から見て膝の開き具合が90度になるのが標準的な高さ。

僕はここから高さを少し上げて100度〜110度辺りでいつも叩いています。低くしすぎたり、バスドラとの距離が近過ぎて90度以下になってしまうと足のコントロールが難しくなってしまうので、
必ず90度以上になるように高さを調整してください。

スネア

次はスネアドラムのセッティングです。
スローンのセッティングが完了したら、スローンに座った状態で身体の中心にスネアが来るようにセッティングします。ハイタムにもなるべく近づけてください。

[角度]
水平より少しだけ手前に傾けてください。

[高さ]
手前に傾けた低い方が太ももから拳一つ分上に来るように。

ハイハット

[スネアからの距離]

スネアを中心とした時に、右足のキックペダルと左足のハイハットペダルが同じ距離に来るようにセッティングします。

ツインペダルやツーバスをセッティングする際には、ハイハットペダルは更に左側へ遠くなります。

なるべく足元がコンパクトになるようにしましょう。

[身体からの距離]

キックペダルと同じか、少しだけ手前にセッティングするとクローズドハイハットの音がタイトになります。

[ハイハットの高さ]

ジャンルや叩きたいフレーズによって好ましい高さが分かれますが、迷った時にはスネアから拳二つ分ほどの高さを目安にすると良いでしょう。

2枚の開き具合はスティック1本が挟まるくらいを目安に。
左足で閉じた状態で叩く「クローズド」と、少しだけ開いて叩く「オープン」があります。スティック1本分の幅を全開にして叩くことはほぼありませんが、ハイハットが開くスピードや踏み心地を考えて”スティック1本分の幅”を基準にしてみてください。

ハイタム&ロータム

初心者の人がかなり苦戦するタムのセッティングですが、今回はバスドラムにタムホルダーが刺さっているタイプのセッティングについて解説します。

2タムセッティング(ハイタムもロータムも使う)の場合はロータムから調整するのが基本です。
その後、ロータムを基準にハイタムの高さや角度を合わせます。調整の際には・バスドラムの大きさ・タムの深さ・演奏する人の身長なども関係してくるので少し複雑です。

また、メーカーによってはタムの角度を変えるときにチューニングキーが必要な場合があるので気をつけて!チューニングキーを持っていない場合には、スタジオのスタッフさんに聞いてみると借りれることがあります。

セットのサイズが大きい場合

「バスドラが大きい」、「タムの胴が深い」、「身長が低い(女性やお子様など)」のどれか、または複数当てはまる場合には高めにしてからタムを自分側に傾けます。

「高くしたら届かないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、低くしてしまうと手前に傾かないんです。
そうすると打面が上を向いた状態になってしまいますので打面にスティックが当たらず淵に当たって「カチッ」という音になってしまいます。

手前に傾けてもバスドラとの間に余裕がある場合はもちろん下げても問題ありませんがくれぐれもバスドラとはくっつけないように!!叩いた振動で擦れてバスドラに傷がついてしまうだけではなく、タムの鳴り自体も悪くなってしまうので注意しましょう。

セットのサイズが小さい場合

「バスドラが小さい」、「タムの胴が浅い」、「身長が高い」のどれか、または複数当てはまる場合には、叩いたときにリム(フチの金属部分)にカチッと当たらない程度に角度を浅め(スネアよりは手前に傾ける)にし、叩きやすい位置まで下げます。

ハイタムの手前の一番低いところと、スネアの奥の一番高いところの高低差をなるべく少なくするのがポイントです。

フロアタム

ハイタムやロータムとは異なり、床に付いている3本の棒の長さを変えて角度や高さを調整します。
棒の位置は基本的には自分側に1本、反対側に2本ある状態にします。足の下の方が折れ曲がっていると思いますが、3本とも外側に広がるようにしましょう。

 

打面の角度は水平でも問題ないですが叩きにくい場合には自分側の足を気持ち下げて少しだけ傾けます。高さはスネアとほぼ同じかほんの少し低く。

位置はロータムになるべく近づけて体からは少し離します。

スネアと同じ様に体に近づけてセッティングする人がかなり多いですが、フロアの場合近過ぎると右の脇や肘を折りたたまないと叩けなくなってしまうので体からはなしてセッティングしましょう。

ライドシンバル(トップシンバル)

フロアを叩いた時に邪魔にならない位置に。遠過ぎるとカップ(中央の盛り上がった部分)を叩きにくくなるので、ライドの縁(ふち)が少しだけフロアに重なるくらいが丁度いいです。角度は水平か、気持ち手前に傾けましょう。

クラッシュシンバル(サイドシンバル)

ライドシンバルとは異なり、エッジ(端の部分)を叩くのでライドより高い位置にセッティングします。角度は高さによって調整しましょう。高めの場合は手前に傾けて、低めの場合は水平に近づけます。

ライドシンバルと同様に叩いたときの揺れでタムなどの他のパーツにぶつからないようにセッティングしましょう。

まとめ

基本のセッティングを覚えたあとは叩きやすさや見た目の好みなどで自由にアレンジしてみてください。
あまり神経質にならずに、気になったら見直す程度に気楽に考えましょう。
好きなドラマーのセッティングを真似するのでも、もちろん良いと思います。

ゴスペルドラミングとは?

 こんにちは、サブローです。
近年良く耳にする「ゴスペルドラミング」。
もともとの語源やルーツは別物ですが「Drum Shed」や「Gospel Chops」もここで言うゴスペルドラミングに含まれます。
ゴスペルドラミングを得意とするドラマーをゴスペル系ドラマーと呼んでいたりします。

歴史

 黒人さんがものすごく難しそうなことをとんでもないスピードで叩いてるイメージがあると思います。 そもそもゴスペルってあのゴスペル? ゴスペルと聞くと「天使にラブソングを」のように教会で大人数で歌を歌うイメージがあると思いますが、そのゴスペルで間違いありません。

いつからかゴスペルに合わせて数人のドラマーでドラムバトルをするようになったのがきっかけです。 バトルというだけあり、相手とフレーズの複雑さ(テクニカル)や速さを競い、日に日に難易度が上がり今の「ゴスペルドラミング」にたどり着きました。

とは言っても勝敗を決める審査員がいるわけではないし、本人たちも勝ち負けを意識しているわけではなく、相手にリスペクトの気持ちを持って純粋にドラムバトルを楽しんでいるのです。 また、大人数が全力で合唱するゴスペルに負けないように演奏するので、一つ一つのパーツをしっかり鳴らす必要があります。 つまり、

テクニカル ✕ 音量 ✕ 速さ = ゴスペルドラミング

となるわけです。 音量と速さを両立するためには単純に筋力や体力だけの問題だけではなく、 スティックの持ち方(グリップ)や腕、体の使い方にもコツがあります。 ゴスペルドラミングを無理なく叩く為のグリップについては

▶︎[ドラムスティックの正しい持ち方]

をチェックしてみてください。

ゴスペルドラムの特徴

では具体的に何を叩けばゴスペルドラムになるのでしょうか。

前項で「テクニカル ✕ 音量 ✕ 速さ = ゴスペルドラミング」と書きましたが、ここで言う「テクニカル」とはどう言う事なのか?
私なりの解釈でご説明します。

リニアフレーズ盛りだくさん

リニアフレーズ
盛りだくさん

リニアフレーズとは、「両手両足が重ならないようにバラバラに叩く」フレーズの事です。 「普段のフィルも両手だけでタム回ししてるけど?」 確かに手足は重なっていないですが、バスドラムが間に混ざっていなければ基本的にはリニアフレーズとは呼びません。

例えばこんなフレーズ

よく見ると右手と左手が重ならないのはもちろんですが、間にバスドラムが入る時は手は叩いていません。 手が休んでいる分楽に叩けるとも言えますが、慣れるまではとても難しいです。

同じ箇所を連続して何度も叩かない

同じ箇所を連続して
何度も叩かない

これも大事です。もう一度先ほどの譜面を見てください。
同じ箇所を連続して3打以上叩いていない事がわかります。 もちろん叩いてはいけないわけではないですし、ゴスペルドラマーも普通に叩きます。 ですが「何をやっているのか分からない感」と「ゴスペルドラムっぽさ」を手っ取り早く(難しいけど)出す事ができます。

バックで流れている音楽も意識する

ルーツが「ゴスペルに合わせてドラムバトルをする」事なので、ゴスペル隊無しでのドラムバトルでも必ず後ろで音楽が流れています。 その音楽中のキメに合わせたり、コードが変わるタイミングでアクセントを入れたりする事でただの太鼓の連打ではなく、音楽的な表現も加味した演奏になるのです。 

まとめ

  SABUROのオリジナル教材「ゴスペルドラミング習得マニュアル」ではいくつかのフレーズを例に挙げ、確実に習得する方法をわかりやすく教材としてまとめました。 各フレーズをマスターするための練習メニュー付きなので、オリジナルフレーズを考えることも容易になります。 ゴスペルドラミングをマスターして他のドラマーと差をつけましょう!

ダブルストロークって何?

 こんにちは、サブローです。ドラマーなら聞いたことがある『ダブルストローク』。独学でなんとなくやっている人が多いのではないでしょうか?
または、人から教わってはみたけどいまいち仕組みが良くわからないし、うまく出来ないという人もいるはず。
そんな方の為にダブルストロークとは何なのかをご説明します。

ダブルストロークとは

1回の腕のストロークで打面を2回叩くのが特徴です。
腕のストロークは1回でも、手首や指など使う部位を分けて素早く2打叩くことでそれが可能になります。

『シングルストロークでは速さが追いつかない』、『ニュアンスが出せない』または『手順的にオルタネイト(左右一打づつ交互に)ではフレーズが叩きにくい』などの場合にダブルストロークを活用します。

叩き方は大きく分けて3種類

叩き方は
大きく分けて3種類

パターン1 スピード重視

押し付けるように叩く
(プレスロール、バズロール、クローズドロール)

とにかく早く叩きたい時に活用します。3〜5打程度までは物凄い速さで鳴らす事ができます。
ただ押し付けるだけなので難易度は一番低いです。

主に親指と人差し指で(持ち方によっては中指も)ギュッと握り、ヘッドにスティックの先端を押し付けます。
握り具合で1打目と2打目の間隔をコントロールします。

遅いスピードではこのコントロールが難しく、音の粒も揃いにくいです。
テンポに応じてパターン2や3に切り替えましょう。

上記にもあるように「プレスロール」、「バズロール」、「クローズドロール」などと呼ぶことがありますが、これらは主に3打以上叩く場合にこう呼ばれます。

パターン2 パワー重視

1打目は手首、2打目は腕(+指を補助的に)

スピードよりも音量重視、またはタムなどのリバウンドが少ない場所で有効的です。
他にもシャッフルや、ハーフタイムシャッフルなどのビートでハイハットを刻む時に用いることが多いです。

また、ほかの2パターンとは異なり2打目にアクセントを付けやすいのが特徴です。3つのパターンの中では一番スピードを出しにくいです。

1.手首を落とし1打目を鳴らす。音量を出したい場合は腕を使って勢いをつけるが、2打目に備えて腕は落としきらないようにする。

2.1打目が当たったら手首を使って素早くスティックを上げる。

3.上げた手首と残っている腕の高さを利用して2打目を叩く。

パターン3 バランス型

1打目は腕 or 手首、2打目は指(腕)

2打目のタイミングや音量を指でコントロールできるので、難易度は高いですがマスターすればかなり便利です。


【音量を出したい場合】

1打目・・・腕を使って打面に向かってスティックを投げるような感覚で叩いてみましょう。叩くと同時に指を開いてリバウンドを利用してスティックのみを上に上げます(これがとても難しい)。手首は上げないように気をつけます。この時2打目に備えて腕は落としきらないように。

2打目・・・開いた指と、残りの腕の高さを利用して2打目を叩きます。

【音量を抑えたい場合】

1打目・・・低い位置でスティックを構えます。腕は動かさずに手首だけを曲げてスティックを落とします、ヒットと同時に指を開いてリバウンドを逃すのは音量を出したい時と同じです。やはり手首は上げません。

2打目・・・開いた指のみを使ってそっと鳴らします。

 

まとめ

 パターン1は比較的やりやすかったのではないでしょうか。
実はパターン2を習得すると、キックペダルのダブルアクションの感覚もつかみやすくなるんです!
ダブルアクションに悩んでいる人もぜひ今一度ダブルストロークを見直してみてください。

SABUROの教材ではダブルストロークについてイラスト付きでわかり易くレクチャーしています。
こちらもぜひチェックしてみてください!

▶︎ダブルストロークの教材をチェックする

ドラムスティックの正しい持ち方

 こんにちは、サブローです。
ドラム初心者や未経験の方に向けた基礎知識を発信していきます。2回目の今回はスティックの持ち方(グリップ)についてお話します。今回の内容に関しては中、上級者の方にも常に意識していただきたいと思います。

なぜグリップが大事なのか

なぜグリップが
大事なのか

 グリップについてあまり意識せず、難しいフレーズを練習したり、リズムキープの練習を優先するドラマーさんが多いと思います。

私もグリップの大事さに気付くまではそうでした。。
でも、永くドラマー生活をしていく中で、グリップを改善することが何よりも大切であり、優先すべき事だと気づいたのです。

 正しいグリップで叩くためには正しい姿勢やフォームでなければならず、正しいフォームを身に付けることができれば、複雑なフレーズや早い動き、リズムキープなども楽になるのです。
それに気づかずグリップを後回しにしてしまい、上達の効率が悪くなってしまうのはとても勿体無いです。

 ただし、効率だけを優先して2年も3年もただひたすらグリップやフォームの確認だけをしていても何も面白くはありません。むしろストレスでドラムを嫌いになってしまいそうです。。
そのせいで上達する前にドラムを辞めてしまってはこのブログを書いている意味がなくなってしまいます。

 なので実際には好きなフレーズを練習する中で、5分〜10分程度のグリップやフォームを意識する時間を毎回の練習に組み込んでください。

正しいグリップとは?

 多くの人は棒状のものを持つとき、人差し指を丸め込むように握ると思いますが、そうすると手首に力が入ってしまう事が多いです。正しいフォームを身に付けるまでは人差し指はリラックスさせ、丸め込まないようにしましょう。  手元にスティックを用意してください。

1.まず手を開いた状態で上に向け、丸で囲んだ人差し指の第二関節の横と、前腕に通っている2本の骨の外側の骨の付け根を通るように乗せる。 この時、人差し指の付け根がスティックの1/3くらいの所に来るように。
2.中指の先端をスティックに当てる。
3.その状態をキープしたまま親指の腹人差し指の第二関節あたりで軽く挟む。
4.残りの薬指と小指もスティックに乗せる。
5.別の角度から見た図。
「人差し指の第二関節」、「親指の腹」、「中指の付け根」の3点で均等な圧力になるように意識して軽くつまむ。この3点は持つというよりは横にブレるのを防ぐ役割だけなので決して強い力で握らないように。
6.真横から見た図。
7.上から見た図。
肘からスティックの先端までが一直線になるように。手の角度は、自分から見た時に親指と人差し指の間からスティックが見えるくらい。

まとめ

 この状態で叩きにくい人はうまくグリップ出来ていないか、このグリップでうまく叩くための姿勢やフォームが身についていない可能性があります。